住宅資金の贈与の非課税は「省エネ等住宅」で1,000万円、それ以外は500万円
親や祖父母から建築資金の援助を受ける場合、非課税特例の対象期間は令和8年(2026年)12月31日までの贈与です(国税庁No.4508、令和8年4月1日現在法令等)。注文住宅は贈与の時期と着工・完成の時期がずれやすいため、期限を先に並べておきます。
情報の確認日:2026年10月12日
非課税限度額と住宅の基準
| 区分 | 非課税限度額(受贈者ごと) | 新築住宅の主な基準 |
|---|---|---|
| 省エネ等住宅 | 1,000万円 | 断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上、または耐震等級2以上(構造躯体の倒壊等防止)か免震建築物、または高齢者等配慮対策等級3以上 |
| 上記以外の住宅 | 500万円 | ― |
省エネ等住宅に当たることは、住宅性能証明書などの書類を贈与税の申告書に添付して証明します。令和5年12月31日までに建築確認を受けた住宅等には別の扱いがありますが、これから契約する注文住宅では、上の等級を満たすかどうかを仕様書・評価書で確認するのが基本です。
例:父母から1,000万円の贈与を受け、断熱等性能等級5・一次エネルギー消費量等級6の注文住宅を建てる場合、省エネ等住宅の限度額1,000万円の範囲内です。同じ贈与額で、性能が省エネ等住宅の基準に届かない場合は限度額が500万円となり、500万円分は本特例の対象外になります(他の非課税・課税の扱いは税務署で確認)。性能を上げる追加費用と、限度額の差を並べて比較できます。
受贈者の主な要件
- 贈与者の直系卑属であること(配偶者の父母などは、養子縁組をしている場合に限られます)
- 贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上
- 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下(床面積40㎡以上50㎡未満は1,000万円以下)
- 新築の床面積は登記簿上40㎡以上240㎡以下で、2分の1以上を受贈者の居住用に使うこと
- 受贈者が住宅の所有者(共有持分を含む)になること
注文住宅で注意したい期限
- 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与資金の全額を充てて新築等をすること。
- 同じく翌年3月15日までに居住すること、またはその後遅滞なく居住することが確実と見込まれること。
- 翌年12月31日までに居住していない場合は、原則として特例を受けられず修正申告が必要になります。
- 翌年2月1日〜3月15日に、特例を受ける旨を記載した贈与税の申告書を提出します(非課税の範囲内でも申告が必要)。
2026年中に贈与を受ける場合、上の期限は2027年3月15日・2027年12月31日になります。着工が遅れて完成が2027年後半になる計画では、国税庁No.4508に掲載されている「新築」の扱い(どの段階まで進んでいればよいか)を、税務署か税理士に確認しておきます。
住宅ローン控除との関係
国税庁No.1211-1では、住宅取得等資金の贈与の特例を受けた場合、その適用額を取得対価から差し引いて年末残高等の上限を計算すると注記されています。借入額を減らすか、控除の対象額を残すかで総額が変わるため、補助金・贈与と控除の関係で計算の順番を確認してください。
相談先・申込先の選び方
贈与税の申告が必要かどうか、どの書類を添付するかは、個々の事情で異なります。本稿は国税庁の公開情報の整理であり、申告内容の判断は所轄の税務署(国税相談専用ダイヤル 0570-00-5901)または税理士に相談してください。住宅性能証明書の発行は、登録住宅性能評価機関などの発行機関や建築会社に確認します。
- 国税庁 タックスアンサーNo.4508(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税)
- 国税庁 タックスアンサーNo.1211-1(住宅の新築等をした場合の住宅借入金等特別控除)
- 国税庁:税についての相談窓口
確認日:2026年10月12日。国税の要件・期限は税制改正で変わることがあります。ここに書いた数字は確認日時点のものです。
費用と条件を分けて、ひとつずつ確かめよう。